アトピー性皮膚炎　ステロイドで悪化　

アトピー性皮膚炎の治療には、ステロイド外用薬が、よく　使われます。本来　脱ステロイドというのは、ステロイドを　断ち　皮膚を正常な　状態に戻す方法で、一時的に　悪化はするものの皮膚の炎症が　おさまることが多く　ネットでも「脱ステロイドで　アトピーが治った」という声を　たくさん　みつけることができます。

皮膚が、ひどい炎症を　起こしているときは、やはり　ステロイドの力を借りて　ある程度の状態まで　治すのを　優先させます。そして　治りかけてきたら　いきなり　ステロイドを　STOPさせるのでは、なく　止まる寸前の　振り子のように　じょじょに　減らしていく方が、キレイに治る気がします。ステロイドは、炎症を治す薬では、無く　炎症をそれ以上　悪化させないために　使います。そのため　正しい使用方法を心がけ　素人判断での　誤使用を　しないように気をつける必要があります。

ステロイドを　使い続けると　体は、慣れてきます。そのため　量を　増やしたり　長期にわたって　使い続けなけれな　いけなった場合は、荒療法　脱ステロイド療法で　ステロイド依存症を治すしか方法は、ありません。

しかし　いきなり　ステロイドが危険だから　といった情報で　とつぜん　　中断すると　皮膚は、離脱状態となります。「依存していたステロイド」が途切れたことで　強い　炎症になるのかもしれません。

アトピーの原因の1つには、ストレスがあげられますが、実際　ストレスが、まったくない世界というのは、ありえません。いきなり　ステロイドをやめて　悪化した場合　100%　ステロイドの責任のような　言われ方をしますが、ステロイドの誤使用や、自己判断で　中断することで、治っていない　アトピーは、暴れ出す・・こう考えると　合点がいくかもしれません。

一時的な　ストレスなら　皮膚も　腸も　傷つくことは　ありませんが、皮膚が　痒い　掻きむしりたい　親が　掻いたらいけないという・・これって　アトピーの子どもから　してみたら　大きなストレスだと思うんですよね。

解説図は、 国立成育医療センター第一専門診療部アレルギー科医長　大矢幸弘さん　著アトピ-性皮膚炎 を参考にしています。

アトピー性皮膚炎で　使われる薬に　タクロリムス（プロトピック軟膏）があります。1994年に大人用の許可がおり　2003年には、子ども用（2〜15歳まで）に承認され　世界60か国で　使用されています。かつては、タクロリムス プロトピック軟膏の長期使用は、悪性リンパ腫などの発症率が　高くなるなど　有害であるという報告がされてきましたが　因果関係は、不明のようです。ただし　注意しなければいけないのは、皮膚がジュクジュクしている部分に塗ること、口　鼻　目のまわり　外陰部　などに使用しないことです。また　2週間以上　続けて　効果は　無い場合　医師　薬剤師と相談しなければいけません。

炎症を抑える強さでは、ステロイド外用薬の、ミディアムから　Strong （ストロング）クラスの薬でステロイド外用薬の長期間の使用でみられるような皮膚萎縮や　毛細血管拡張といった副作用が　ほとんど　見られないのが　特徴です。

アトピー性皮膚炎は、皮膚表面の問題だけでは、ありません。ある程度　体質改善を　はかることも大切です。これまで　ステロイドで　炎症を　おさめる　ステロイド療法か、症状が、あらわれないように　アレルゲンを取り除く　食事療法か　ステロイドを　完全に断ってしまう　脱ステロイド療法かを　試す　3パターンが多いように思います。

痒くて　痒くて　ポリポリ　掻いてしまう・・無意識に　眠りながら　掻いてしまうから、朝　起きて　ひっかき傷に　驚いてしまう・・見えない場所なら　良いけど　顔　耳　鼻　口　目　と　場所を　かまわず　症状が　あらわれます。学校や職場では、からかいや　いじめ　の　対象になりやすく　本人も　親も　辛いものです。年々　アトピーは複雑化しており　治りにくくなっているようなのです。サプリメントを　取り入れてみる、石鹸を変えてみる　洗剤を変えてみる、スキンケアを変えてみる、漢方薬を　取り入れてみる。ビタミンやミネラルを取り入れてみる。など、できることから　はじめてみるのは、大切です。